オンデマンド印刷ってなに?
- K.S
- 2019年11月20日
- 読了時間: 5分
更新日:2020年8月27日

〇 オンデマンド印刷ってなに?
そもそもオンデマンド(on deman)意味はどういう意味かというと
「注文や要求にすぐに対応し商品やサービスを提供すること」
オンデマンド印刷では版がいらず、データを機械に送ればオフセット印刷に近い品質で印刷ができます。
まさにオンデマンドの言葉どおり
要求にすぐに対応して印刷を提供できる 印刷機です。
〇 オンデマンド印刷ができた理由
版を使ったオフセット印刷の場合、最小ロットを500枚~1000枚に設定しています。
つまり、1枚の注文でも最小ロット500枚~1000枚の場合とでは、金額が一緒ということです。たった1枚の注文と500枚の注文が同額なんて一般の方は納得してもらえません。
コピー機が普及しはじめた1990年代、このような声を聴くようになりました。それによってコピー機を発売しているメーカーが出力代は1枚ごとにかかるカウンター料金、品質はオフセット印刷に近く出力できるというオンデマンド印刷機を発売しました。
〇 オンデマンド印刷のしくみ
① 感光ドラムにマイナス静電気をながす。
② ①の感光ドラムにレーザー光をあてる。
③ レーザー光をあてた部分に送った画像が浮かびあがる。
④ レーザー光があてた事によって浮かびあがった画像のみ静電気がなくなる。
⑤ 静電気がなくなった部分にトナー(色をつける)を付着させる。
⑥ 感光ドラムに付着させた色を紙に転写させる。
⑦ 付着させた紙に熱と圧力を加えて定着させる。
⑧ コピーの完成
〇 オンデマンド印刷機とプリンターとの違い
機械の基本原理はオンデマンド印刷機とプリンターは同じだそうです。出力した品質に大きな違いがあるようです。
コピー機は品質よりスピード重視、品質は粗い画像、色の再現はパソコン画面とかけはなれている。
オンデマンド印刷機は同じくスピード重視、品質はより細かい画像、色の再現はパソコン画面により近い。
現段階で品質の差はあるが近い将来、その差がなくなると本当に印刷業界はさらに衰退が進みそうです。
〇 オンデマンド印刷機のメリット
・職人がいらない
オフセットの印刷の場合、ある程度の技術と経験がある職人が印刷を行います。
オンデマンド印刷の場合、操作方法さえ解れば誰でも出力ができます。
・無線綴じ冊子の場合、本文を丁合(ページの順番通りそろえる)を取りながら出力ができる
冊子印刷の場合、丁合を取りながら出力が出来るため、製本工程が楽になります。また、製本所に依頼した場合、製本代が安価になります。
・作業時間の短縮
オフセット印刷を行って印刷するには大雑把に
①版の作成、②ためし刷り、③本刷り、④印刷物を乾かす といった工程があります。
オンデマンド印刷の場合、オフセット印刷に比べると①と④の工程がなく②のためし刷りもオフセット印刷よりはるかに短時間です。そのため、作業時間が大幅に短縮されます。
・校正紙を見たお客様に喜んでもらえる
通常のプリンターで出力するより印刷がきれいな為、お客様に喜んでもらえることがあります
〇 オンデマンド印刷機のデメリット
・凸凹がある紙の印刷が困難
凹凸がある紙に印刷した箇所をなぞっただけで印刷部分が簡単にとれてしまいます。昔に比べて凹凸がある紙でも印刷ができる紙も増えてきたと言うが、繊細な絵柄の場合、オンデマンド印刷は避けた方がよいと思う。
・熱に弱い紙は印刷ができない
ユポ紙をはじめ、熱に弱い紙は機械を通すと溶けたり、シワがよります。
・印刷のずれが出る
ためし刷りで印刷の位置をあわしたのにも関わらず、いざ本刷りをしてみると上下左右1ミリ~2ミリ印刷位置がずれたり、歪んだりします。
・折加工がずれる
印刷がずれてしまうので、当然そのまま二つ折り等の折りをした場合、折位置もずれてしまいます。
・ベタぬりの場合、色むらがでる時がある
ベタの印刷をした場合、その日の天候によって色むらが起きてしまうことがあります。
・紙が縮む
機械の中を高温で紙が通過するため、紙の水分が奪われ紙が縮みます。
〇 印刷業界衰退とオンデマンドの対応
「宣伝活動をインターネットで行うことに決まりました」
「昨年は余ったので今年は部数を減らします」
「自分でやることにしました」
「ネット印刷に頼むことにしました」
こんなことをお客様から言われた印刷会社の営業さんは多くいると思います。
働いていて印刷業界の衰退は肌で感じます。
紙媒体の減少、企業の宣伝活動の変化、人口減少 パソコンの普及 ネット印刷の安価
環境問題
このようなことが時代の流れなのかはわかりませんが、今まで通りのやり方では間違いなく売り上げ減少または倒産となるでしょう。
だが、こんな時代でもインターネットによって売り上げを伸ばしている印刷会社は多くあると聞きます。紙媒体の減少と言われていても、このような売り上げを伸ばしている印刷会社がある限り、世の中には印刷をしたい人がまだまだたくさんいることを証明しています。
実際ネット会社に依頼したことがあります。同業者としてけして認めたくないですが便利ですね。
最初に書いたオンデマンド(注文や要求にすぐに対応し商品やサービスを提供すること)のサービスをオンデマンド印刷にかぎらずオフセット印刷まで提供していました。
弊社のような小さな会社がそのような会社と同じサービスを提供することは実際、難しいです。
だが、オンデマンドでの対応、サービスをモットーとして営業の仕方を考えられることが求められている。
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